では、反省会のやり方について書きたいと思います。
まずは間違えてる反省会。
職長「お前、なんでそんな不安全行動したんだ、バカヤロー。」
被災者「すみません。」
職長「今回の災害の発生原因は、不安全行動をしたことだ。みんな、こんな不安全行動をしない事。以上」
これでは、同じ災害が再発します。反省会の目的の一つは同種災害の再発防止です!
上の事例を少し具体的にすると、
「災害事例:足場の手すりをよじ登って墜落」
職長「お前、なんで足場をよじ登ったんだ、バカヤロー。」
被災者「すみません。」
職長「今回の災害の発生原因は、足場をよじ登ったことだ。みんな、足場をよじ登らない事。以上」
被災者の不安全行動を注意して終わってます。
何故、不安全行動をしたのかが全く不明のなので再発防止につながりにくくなってます。
次に意味のある反省会の手順。
1.災害発生状況の確認。
関連設備や指示の内容など関連するものについて具体的になるべく多く集めましょう。
それを箇条書きで書き出すと誰にでも理解しやすくなります。
上の具体例で言うと、足場の状況などは詳しく確認しておきましょう。
2.災害発生原因の抽出
思いつく限り出しましょう。
対策を前提に原因を考えると、原因が限定されるので対策を関係なしに原因を考えましょう。
3.根本的な原因の洗い出し
なぜ、その災害が発生したかが重要です。
災害の怪我の程度が大きくなった理由は根本的な原因になりません。
2.と3.の悪い例として、墜落災害の原因で「安全帯を使用しなかった」は、「安全帯の使用」が前提の原因でかつ、「安全帯をしていても墜落して、地面まで落ちなかったので怪我の程度が軽くて済んだ」事になります。
つまり、「安全帯の使用」は墜落災害の原因には決してなりません。
「バランスを崩した」や「つまづいた」、「身を乗り出した」などの墜落そのものの原因が根本的な原因となります。
4.根本的な原因の掘り下げ
掘り下げの手法はいろいろありますので、その一つを紹介しましょう。
「知らなかった・出来なかった・やらなかった」による、掘り下げ。
根本的な原因について、「知らなかった・出来なかった・やらなかった」を繰り返して原因を掘り下げましょう。
例えば上の例では、
「足場をよじ登った」→「よじ登ってはいけないことを知らなかった」→「よじ登ってはいけないことを教えることをやらなかった」→「よじ登ってはいけないことを知らないことを知らなった」→「知らないことを確認することが出来なった」→「確認する時間がなかったので出来なかった」→「朝は忙しいので時間を取ることが出来なかった」と掘り下げると具体的な対策が色々出るかと思います
5.再発防止対策を抽出
具体的な対策を思いつく限りだしましょう。
6.実施する対策の洗い出し
費用や効果も考慮して、直ぐにする対策、準備をしてからする対策などに分けて実施する対策を洗い出しましょう。
特に、大きな災害に直結する対策は、暫定的な対策でも直ぐに行いましょう。その後、確実な準備が必要な対策を行いましょう。
7.実施した対策の効果の確認
実施した対策の効果の確認も行わなければなりません。
良い効果があった対策については、ルールとして採用しましょう。
効果が薄かった対策は、その対策の問題点の検討などをして、次の反省会で生かせるように記録に残しましょう。
以上が、意味のある反省会の方法となります。
ご安全に!
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